こんにちは、しょちょーです。
1年ほど前から担当させていただいている患者さんに良い変化がでたので、ここで共有させていただきます。
患者さんは進行性核上性麻痺を患っており、疾患別アプローチ方法でも取り上げている通り、症状は進行していきます。
去年の年末から片脚立ちの秒数を目安に進行の有無を図っていたのですが、最近になって徐々に変化がでてきました。
- 2021年12月:片脚立ち・・・2〜3秒程度
- 2022年10月:片脚立ち・・・10〜15秒程度
これには僕自身驚いてしまいました。
2022年1月
このころは片脚立ちの際に両手で机を掴んでいただき、20秒程度実施してから支持物なしで片脚立ちをしてもらっていました。
日によっては5秒程度できたりする日もありますが、そううまくはいきません。
中殿筋のMMT増加を狙っての筋力トレーニングも行いましたが、あまり変化がみられませんでした。
2022年4月
この頃ではなんと10秒程度の片脚立ちができるようになっていました。
トレーニング内容はあまり変更していないので、地道に繰り返した結果です。
ここから8月まで同秒数が続くこととなり変化がみられなくなりました。
2022年10月
10月14日で今までで最長の17秒に到達しました!
8月頃より、スクワットとタオルギャザーを実施するようにしたのですが、恐らくその2つが功を奏する結果になったと思っています。
スクワットも正しいフォームでは実施出来なかったのですが、少しずつ 少しずつ動作誘導を行い実施し、タオルギャザーでもほとんど力が入っておりませんでしたが、地道に繰り返したことで安定感がでたものと思います。
じゃあだからといって、ADL動作上での安定性が大きく向上したかと問われると、そうでもないはずです。
しかし、患者本人の精神衛生上は非常に前向きな結果として残りました。
本人も進行性のものとして受け入れて行かざるを得ないにも関わらず、身体機能が少しですが向上した結果をみたことで、今までの取り組みに意味があったと嬉しかったようです。
小さなことでよいから患者と共通の目標をもつ
ここで学んだことは、どんな些細な目標でも良いのでしっかりと立てたり、数値で分かるように結果を残し続けて共有することが意外と重要ということです。
高齢者の方々は僕たちが思っているよりもずっと「終わり・死」を間近に感じているはずです。
その中でも、成長のあった要素が見えるというのは、これも僕たちが思っているよりもずっと嬉しく感じるのかもしれません。
今日は以上です。
それではまた!