訪問所感

1ヶ月ぶりの訪問で、機能低下が予測されるにも関わらずベッド移乗がスムーズだったわけ

こんにちは、しょちょーです。

先日、とある施設さんでコロナ陽性者が出たため1ヶ月間の出入り禁止となりました。

そうして1ヶ月ぶりに訪問を再開したところ、ある患者さんの身体機能に変化がみられたのでまとめてみようと思います。

車椅子からベッドへの移乗動作が以前よりスムーズだった

これは明らかにおかしいのです。

1ヶ月間、その患者さんは施設内体操も、もちろん訪問でのマッサージ・関節可動域訓練・機能訓練は実施していません。

ほとんど寝て過ごすか、車椅子でテレビを見ているかのどちらかです。

ご年齢も97歳のため、この生活パターンを1ヶ月も続けば絶対に身体機能の低下がみられるはずです。

なぜか車椅子からベッドの移乗動作が以前よりもスムーズになっている、、、

ベッドに座らせてみて理由が分かりました。

以前よりも背筋が曲がっています。

腹圧が入っておらず、目線も以前と比べてやや下方を向いていました。

バンザイを行ってもらっても、最大可動域まで上がらず、100度〜110度程度で引っ張りきれず止まります。

つまり、背筋を立てておくことが出来なくなった分、頭部は前方に変位することとなります。

移乗動作時には起立動作が含まれます。

その際に、頭部前方位にあることから重心移動がスムーズに働き、そのまま更に頭部前方に変位することで大腿四頭筋に負荷がかかりにくくなります。

つまり、移乗動作においては最小効率で動作が行えていることになります。

しょちょー

こ、、、これでいいのか?!

よくありません。笑

踏ん張りが効いていないわけですから、そのまま前方に倒れるリスクは増大しているわけです。

大腿四頭筋MMTはそれぞれ1ずつ低下した

  • 右大腿四頭筋MMT4→3へ
  • 左大腿四頭筋MMT3→2へ

そして表情の変化もやや乏しい様子です。

ベッドでの起居動作は自立していましたが、軽介助が必要になっています。

トータル全体的に機能低下がみられます。

非常に怖いです。

高齢者の場合、1ヶ月といえど体を動かす機会が無いだけでドンドン機能が低下していきます。

まだ再開してから1回しか様子をみていないので、これから継続して状態を見ていき、改善可能なのかどうかを評価していければと思います。

今日は以上です。

それではまた!

この記事を書いた人

しょちょー
・鍼灸マッサージ師
今日こそ独立開業だぞ☆ブログの管理人。都内で訪問治療院を開業中です。