訪問所感

患者さんに求められるもの

体の仕組み・筋肉、神経のこと・病気のこと・症状のこと

運動のやり方、動作時に意識すること、介護のこと・・・

必ず聞かれますし、患者さんよりも知っておく必要があります。

例えば・・・

・浮腫は〇〇や〇〇が原因の可能性が考えられます

・この動作はこの筋肉を意識して使いましょう

・ココが痺れているなら〇〇神経の走行なんで□□が狭くなっているのかもしれないです

しっかり説明やアドバイスをすることでこちらへの印象も変わりますし、信頼度も変わってきます。

患者さんご自身で携帯やPCで情報を調べられる方は限られています。

常に情報を入れて、情報提供出来るように心がけています。

どんどん体が衰退していき、寝たきりになった患者さん

某総合病院で外科・腎臓内科・心臓内科を受診されているAさん

外科で処方された飲み薬が腎臓には良くない薬だったそうで1週間服用していたら体調がガクンと悪くなってしまい、のちに腎臓の先生に「これ強い薬で腎臓に良くない薬だよ」と言われたそうです。

同じ病院の先生同士で薬の処方を情報共有出来ていなかったそうです。

その方は年末から下肢に力が入らず、よくしゃがみ込んでしまうようなことが増えていて今度転倒したら骨折の危険もあるから車椅子にした方がいいかもしれないですとアドバイスしていた矢先、あっという間に介護ベッドが入り、おむつになり、食欲もあまりない状態です。1ヶ月ぶりにマッサージを行いましたが、声がけに反応もあり、「気持ちいい」とお話ししてくださりました。現在は訪問入浴がスタートし、訪問診療の手配をしているそうです。

とらこ

『まだ拘縮は始まっていないですが、拘縮予防のために訪問の日数増やしてもいいかもしれないです』

娘さん

『そうなんですか!?』

寝たきりになればいつかは拘縮が始まります。しかしご家族はそうなることをご存知なく驚かれていました。

拘縮(こうしゅく)

何らかの原因で関節が正常な範囲で動かなくなってしまった状態を指します。寝たきりの期間が長く続いてしまうと身体を動かせる時間が激減してしまうので、寝たきりをきっかけとして体の関節が固まるケースが多いです。拘縮になってしまうと身体を自由に動かすことができず、また介護を受ける際にもスムーズな介助が出来なくなります。

今回すごく感じたことは、介護されている娘様方はあくびしつつも、気丈に振る舞っていらっしゃり、会話もギスギスしていなくて、患者さんの日当たりが良いのもあり、皆さんが通るリビングの近くなので温かい空気が部屋に流れていました。患者さんも安心されているようなお顔をされていました◎

そのお宅への訪問も3年目に入り、毎週伺っているので、自分の出来ることはしっかり行い、患者さん&娘様方を陰ながら支えていけたらと思います。